木が与えるメリット
※撮影地:新潟県柏崎市谷根
あなたは疲れた時、ふと森林浴に出かけたいと感じたことはありませんか。
人は森林の中を歩くと、自然を感じ心地よさを体感することができます。
自然素材である木は心の安らぎだけでなく、健康的な身体づくりにも有効なことが分かっています。今回は木が私たちにもたらすメリットについてまとめました。
目に優しくて温かい
木は金属やコンクリートなどと異なり、木特有の質感をもっています。これは木材の表面に微妙な凹凸があり、それにより光が散乱することが冷たさを軽減させ、温かいイメージを与えるからなのです。
また木材は目に有害とされている紫外線を吸収し、反射させにくいことから目に優しい材料であると言われています。
適度な吸音率
木の吸音率は低音から高音まで比較的高く、音を適度に吸収します。一方コンクリートで囲まれた建物では吸音力が小さく、反射音が大きくなるため、音がよく響き耳障りに感じられます。木は室内の音を適度に吸収し心地よい音に調節してくれます。
木の香りの鎮静作用
スギから匂うほのかな香りはストレスを癒し、ヒノキの香りはやすらぎを与えてくれます。木材中の微量な芳香成分に鎮静効果があることがいろいろな実験でも確かめられています。
このことから、スギの香りが交感神経を抑制してリラックスした状態をつくり、睡眠を促進するのではないかと考えられます。
感触の暖かさの秘密
木材は、金属やコンクリート、ガラスに比べて接触したときにやや暖かく感じられます。
こうした材料の温冷感には、熱の伝わる速さを表す量が関係しています。木材は熱の伝わる速さが遅い為、調理道具の取手や柄、寒冷地における木製建具の引戸の引手やドアノブにも用いられています。
木材は急激な温度の変化がないため、長時間立っていても足の冷えをあまり感じない断熱性能に優れた材料と言えます。
木の湿度コントロール機能
住宅内の温度と湿度は、ダニやカビなど微生物の繁殖や居住者の健康に深く係わっています。住宅内において、湿度が常に高かったり、低かったり、あるいは著しく変動することは、人に対して望ましくありません。湿度が高くなれば水分を吸収し、湿度が低くなれば水分を放出するという、木の湿度コントロール機能は、さながら天然のエアコンのようです。
また、木材には調温作用と調湿作用があり、それらが快適な居住環境を形成してくれます。住宅の内装や家具に木材が豊富に使われていると、室内の温・湿度変動は外周と比べて小さくなり、気候調節が行われます。
以上、今回は木が私たちにもたらすメリットを5つの項目にまとめてご紹介させて頂きました。今回ご紹介したもの以外にも木の与えてくれるメリットはたくさんあります。
「木の家」の住み心地の良さは、このあたりに秘密があるのかもしれませんね。
古来より日本人に親しまれてきた木造住宅は、今も日本人の大切な心の拠り所となっているのです。